マレーシア法人設立から40周年
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2025年8月30日更新
株式会社東和コーポレーション
東和初の海外進出 マレーシア法人設立から40周年
~バングラデシュへつながるグローバル展開の原点~
作業用手袋の総合メーカー 株式会社東和コーポレーション(本社:福岡県久留米市、代表取締役社長 渡辺聡、以下 東和)は、当社にとって初の海外進出であったマレーシア法人「KAI SIKI TOWA RUBBER PRODUCTS SDN, BHD.」の設立(1985年)から、今年40周年を迎えます。
設立当時よりご支援いただいている政府関係者、地元自治体、協力会社の皆様に、これまで安全に工場を稼働できましたことを心から御礼申し上げます。
<マレーシア進出の経緯と当時の状況>
1972年に端を発するニクソンショックの影響で、当時360円だった1ドルは1985年当時、230円台となっており、輸出を行っていくにはコスト面で見合わなくなるのではないかと考えていました。そこで、当時、マレーシアのマハティール首相のルックイースト政策の影響を受け、日本企業の進出が増え始めていたことから、弊社も原料である天然ゴム(ラテックス)の産地であるマレーシアに工場を構えるという考えに至り、当ペナン州プライ工業団地にTON KOKKEAAT & SONS社(マレーシア)との合弁会社であるKAI SIKI TOWA RUBBER PRODUCTS SDN, BHD.を設立しました。また、この年9月に行われたプラザ合意の影響を受け、翌年には1ドル150円台まで円高が進む中、1986年4月に工場が稼働を開始しました。
1985年当時のマレーシア工場
設立当初は日本から2名の社員が現地に赴任しました。マレー人を含む、多国籍の従業員(バングラデシュ人、ネパール人、ミャンマー人など)の採用、品質の安定や従業員定着のためのマネジメントに取り組み、マレー語、中国語、英語など複数言語による書類手続き、物品調達・価格交渉など慣れない環境の中での挑戦が続きました。また、マレーシアから実習生を受け入れ、技術の向上を図りました。
当時は、黒潮やノーテといった総ゴム製の手袋を中心に製造し、年間約300日稼働していました。
マレーシアでの生産第1号となった「黒潮」「ノーテ」は、現在もロングセラー製品として、生産が続けられています。
現在の「黒潮」
<近年の状況>
当社の海外展開は、このマレーシア工場の運営を通じて培った豊富な経験をもとに、1990 年代以降、中国に2 拠点、アメリカ(営業拠点)、バングラデシュへと拡がりました。
マレーシア工場では、稼働から約25 年後の2010 年頃には約80 名の多国籍の従業員による安定した生産体制を築き上げました。現在では、「黒潮」「ノーテ」の他、約8 種類の定番製品の製造拠点となっています。
2012 年にはバングラデシュに進出し、2015 年から工場(TOWA PERSONAL PROTECTIVE DEVICE BANGLADESH Ltd.)が稼働しました。その際、マレーシア工場で約10 年間勤務していたバングラデシュ人が入社し、マレーシアで培った技術や経験を生かし重要な役割を担ってくれています。当社にとって初の海外進出だったマレーシアでの挑戦は、中国やアメリカへの展開を経て、現在では当社の重要拠点であるバングラデシュ工場につながっています。
2020 年にはコロナウィルス感染拡大によりロックダウンが発令され、工場は約1 カ月半の間、稼働を停止しました。しかし、先行してロックダウンを実施した中国の状況を注視し、生産を前倒しするなどの対応を行ったことで、納期の遅延なく操業を再開することができました。
当社はマレーシアでの40 年にわたる工場運営の実績とこれまで海外拠点で積み重ねてきた経験を活かし、これからも高品質の製品を製造し、お客様に安全をお届けできるよう取り組んでまいります。
<マレーシア 会社情報>
会社名称:KAI SIK TOWA RUBBER PRODUCTS SDN, BHD.
所 在 地:2459,Lorong Perusahaan 10A, Prai Industrial Estate, Phase II,13600 Prai,Penang,
Malaysia.
敷地面積:8,600 ㎡
従業員数:38 名
製品品目:フルコート手袋、背抜き手袋